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一般社団法人
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日本マインドフルネス精神療法協会
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Japanese
Association of Mindful Psychotherapy (JAMP)
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*** (M-1)講演会 「マインドフルネスの核心・大乗仏教の核心」
=マインドフルネスの背後にある全体性、身心脱落、絶対無 ***
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講演会 「マインドフルネスの核心」
(第1)マインドフルネスの核心・大乗仏教の核心
(第2)マインドフルネス流派の自己観の西田哲学的位置
(第3)第1世代のマインドフルネスと第2世代のマインドフルネス
(第4)無評価で観察のマインドフルネス瞑想に起きているアメリアでの批判
背景
- 西田幾多郎、鈴木大拙が仏教や襌が理解されていないといった。状況は今も変わらず、最近では、竹村牧男氏や大竹晋氏が同様のことをいう。哲学者も西田哲学を肯定した。どういうことか。
- 西田哲学も哲学者から理解されてこなかったようだ。絶対無、身心脱落、大乗仏教で自内證(無生法忍)といわれる体験がないために理解できなかった哲学者が多かったようだ。しかし、井筒俊彦氏、板橋勇仁氏を始め、襌、西田哲学の深いところを理解する哲学者も現れたようだ。ついに精神科医にも現れた。
- こうした日本の宗教者、仏教学者よりもむしろ、ジョン・カバット・ジン氏のほうが、襌の深いところを理解しているようだ。「全体性」として深い仏教に言及している。そこが、西田哲学のすべてを包含する絶対無のようだ。
- マインドフルネスのカバット・ジン氏(MBSR)の根底にある「全体性」とは何か。
- カバット・ジン氏のいう究極の、一生かけて向かう目標、「全体性」とは何か。
マインドフルネスが世界中に普及していくので、おそらく、世界中のマインドフルネス研究者が、 カバット・ジン氏の「全体性」とは何かを研究するだろう。そして、
西田、鈴木などがいう絶対無などと同じものをさすということがあきらかにされるであろう。 日本の仏教、襌、哲学の研究者が知らない襌の深いところ(西田、鈴木、竹村氏のいうところ)をカバット・ジン氏のほうが理解していたことを明らかにする時がくるだろう。
- 無評価の観察は、ポージェスのポリヴェーガル理論で批判された。家庭や職場は評価の現場、親から否定される、人事評価、業績評価、客からの厳しい言葉。倫理的に問題があると批判された。うつ病やPTSDなどの精神療法にもならなかった。
- マインドフルネスの科学性を維持するために、宗教とそうでないものの境目を理解しておいたほうがいいのではないだろうか。何かの立場の目標、何かの哲学を持つ。人は瞑想の場を通して思想哲学を刷り込まれる、哲学を自ら刷り込む。マインドフルネス推進者、宗教者にマインドフルネスを教示されるが、その目標としている
哲学、思想を理解しておくのがいいはずである。
- 宗教とそれ以前との違いも知らずに、マインドフルネスといえばどれでも近づいていく風潮も見られる。カルトもあり危険である。
内容
- 目の前にある物は古びてみえる。なのに、なぜ、カバット・ジン氏は、マインドフルネスの心得の一つとして「常に新しい」というのか。
- 叡智的自己・人格的自己、絶対無(内的生命の流れ)、生即死・死即生、直線的限定・円環的限定とは何か。(西田哲学)
- 「萬法ともにわれにあらざる時節、まどひなくさとりなく、諸佛なく衆生なく、生なく滅なし。」「身心脱落・脱落身心」とは何か(道元禅師)。
絶対無も、萬法ともにわれにあらざる時節に表現される(道元禅師)ものも、何もないのではなくて、言語になる以前、そしてすべてのものが生まれる豊かな根源である。
- 「生きながら死人となりて、なりはてて、思いのままにするわざとよき」(至道無難)(臨済襌) 生きているのに、死人となるとはどういうことか。
- 自己洞察瞑想療法(SIMT)の最も深い自己の根底にある絶対無、無分節(井筒俊彦)、仏性(大乗仏教)、身心脱落(道元禅師)とは何か
- 表層意識の意志作用、意志的自己の部分の西田哲学
- そこから、マインドフルネスの手法が生まれている。なぜ、その手法があるのか。
- 狭義のマインドフルネス(第1世代)と広義のマインドフルネス(第2世代)
- マインドフルネスの宗教でないところと宗教のマインドフルネスとの違い。
- カバット・ジン氏の「全体性」、ACTの「文脈としての自己」の場所、弁証法的行動療法の「賢明な心」とは何にあたるか、V・E・フランクルの「一人類教」、ヴィパッサナー瞑想の哲学
ご参加対象
- マインドフルネスを用いるすべての専門家のために。MBSR,MBCT,ACT、弁証法的行動療法などの欧米のマインドフルネスを推進する人にも参考になります。東洋哲学の人間の精神構造をどのようなものとしているかを知ることは、マインドフルネスの他の流派の研究者にも参考になります。
- マインドフルネスの活用を考えておられるかた。マインドフルネスに関心のある一般の方も参加できます。しかし、
かなり高度です。哲学や襌の研究者、実践者でも、深い自己洞察など信じられない人が多いのですから。そこに関係します。
講演時間:一つのテーマで3時間(前半90分、休憩、後半90分)
午後1時30分〜4時45分
参加費:各テーマ
3千円。マインドフルネス精神療法研究会の会員は無料。
会場:原則として(少人数の場合)埼玉県蓮田市の会場(受講希望により会場を手配します。)。希望が多い場合、さいたま市、東京でも。
申し込み:メールでお申し込みください。
一定人数になりましたら、開催日(土曜か日曜日)を打ち合わせて、会場も期日も決定します。期日、会場がご希望に合わなければ、キャンセルでもかまいません。