一般社団法人 |
日本マインドフルネス精神療法協会 |
Japanese
Association of Mindful Psychotherapy (JAMP) |
*** マインドフルネス精神療法の普及 *** |
★マインドフルネス精神療法のSIMT・3段階 |
さまざまな心の問題があります。数々の支援のツールがあるでしょうが、私たちは主にマインドフルネス精神療法(Mindful Psychotherapy、MP)で支援できないか研究して参ります。地域や組織にMPによって支援できる人がいれば、こうした問題の解決に貢献できるかもしれません。MPのスキルを持つ人、および、その人たちによる応用研究、実践が必要になっています。
MPは多種ありますが、当法人は 主に日本で開発された自己洞察瞑想療法(SIMT)をさまざまな領域に活用できる専門家を育成するとともに、協働して具体的な方法の研究開発を推進します。将来、研究者が多くなれば、SIMTに限定せずに広く他のMPの応用研究にも取り組めると思います。
もちろん、マインドフルネス精神療法は、哲学や宗教を参考にして開発された効果が確認された方法を「言葉による支援や助言」支援方法を提供するのみであり、
医師にしか認められていない診察、診断や薬の提案は行いません。 (⇒マインドフルネス精神療法士、マインドフルネス心理相談員の倫理)
クライエントは医師の診察、診断を受けて、他の疾患などでないこと、診断名を明確にすべきです。類似の症状でうつ病ではない可能性があります。
クライエントは主治医の治療や経過観察を受けながら、マインドフルネス精神療法を併用することを主治医に伝えて同意を得ることが本来のありかたです。
★マインドフルネスの自己洞察瞑想療法(SIMT)
(SIMT:Self Insight Meditation Technology/Therapy)
〇自己洞察瞑想療法(SIMT)は、日本独自のマインドフルネス精神療法です。3段階が構想されています。どれも、さまざまな問題に応用できます。
★SIMTの水平展開と垂直展開
★さまざまな深さのマインドフルネス
★襌、西田哲学、脳神経生理学、うつ不安の精神医学、マインドフルネス心理療法、日本文化の根底
1)意志的自己のSIMT
=主にうつ病、PTSD,社会不安障害、過食症などを改善するレベル
こういうことを予防するためにすべての年代の人がこころがけてよいマインドフルネス的な心の用い方のトレーニング。
『うつ・不安障害を治すマインドフルネス
ひとりでできる「自己洞察瞑想療法」』佼成出版社、(著)大田健次郎
〇重症期から軽症まで、呼吸法を中核として実践するうつ病、PTSD、社会不安障害、過食症などの改善を目標にするマインドフルネス精神療法です。重症期から中程度、そして、寛解、完治へ。少量の課題を継続実践すれば再発予防も。SIMTで治った人は再発が少なくなっています。
★うつ病などは、身体の病気や経済問題、対人問題の苦悩から発症することが多いのですが、そういうものは、上記の意志的SIMTで改善します。
しかし、さらに、もっと深い苦悩があります。 自己評価の低さ、自信のないこと、自己存在の無価値、自己存在の消滅(死)の苦悩です。また、専門家のメンタルな弱さを感じて実力を発揮できていないという悩み、働き盛りの人のうつ病予防、日本的霊性などといわれる日本独自の自他不二的心の実践などです。治療だけでなく、予防、成長です。
その領域の病理もあり、それを治すマインドフルネス精神療法も大切です。 そこは、次の2段階で研究開発していきます。
2)叡智的自己のSIMT
=意志的自己のマインドフルネスのその先。日本的霊性、日本的な自他不二的自己の探求。
〇 これによって、意志的自己のSIMTでは解決できない精神的な問題の解決支援も。
〇いきがい(人生に価値、意味)をもって活躍していた人が、どうしてうつ病になり、自殺するのか。
〇すべての人がうつ病などにならないように、日本文化の背景を理解できるように、すべての人が、日本的霊性を理解しそれの一歩手前の叡智的自己として生きていく。宗教レベルではないが、日本的な自他不二的自己を洞察実践して生きていく心のありかたです。
西田哲学や最近の哲学研究者によればこういう自他不二的な叡智的自己は西洋にはあまり見られないのだそうです。
〇 2014年7月発売の本(清流出版)で概要をごらんになれます。
『 不安、ストレスが消える心の鍛え方
マインドフルネス入門』清流出版、(著)大田健次郎
古来より日本の文化の底に流れていて、多くの人が実践していた可能性がある「自他不二的」な自己観世界観。現代の人でも生涯、実践していいいものです。次の人格的自己の一歩手前です。
ただし、7月出版の本は、概要を知りたい人のための叡智的自己の入門書です。 本格的な叡智的自己の哲学と実践は、友の会で学習していきます。詳細なテキストの草稿がありますので、将来出版をめざしたいと考えています。
★叡智的自己の考察
3)人格的自己のSIMT
〇 真の自己とは何か、人生とは何か、生とは死とはどういうことか、鈴木大拙が「日本的霊性」といい、西田幾多郎が絶対無の自覚による人格的自己というもの、
私たちの根底を知らない状態にあるという。
〇すべての人に絶対的なる人格底を認め、そこから生まれる個性的なありかた、すべての人の平等と個性的な人格を説明する。
〇 こういう深い問題、古来日本人が探求してきた領域にかかわるSIMT。死の問題についての覚悟を模索される人には、日本的な方向として取り組まれてもいいものです。マインドフルネスの方法で提案。究極的マインドフルネス、創造的マインドフルネス、究極的アクセプタンス、創造的アクセプタンスです。
〇すでに、西田哲学、鈴木禅学、最近の哲学者、仏教研究者が記述しています。 あとは、現代の一般人にどう実践して苦悩を解決してもらえるかです。内容は構想中です。SIMT友の会でいっしょに実践探求しながら、入門書を執筆したいと考えています。
★人格的自己レベル、究極のマインドフルネスについての考察
◆昔の仏教は外部社会の問題での現実適用ができなかった
そして現代はさらに西田哲学でいう人格的自己レベルの探求も失われた